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米原駅の駅弁「湖北のおはなし」 無駄がなく丁寧な仕事が光る

鉄道好きの方なら、一つや二つは「お気に入りの駅弁」があるのではないでしょうか?

もちろん、私にもあります。その中でも特にお気に入り、米原駅の「湖北のおはなし」という駅弁を紹介します。

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大昔に撮った写真。汚いのはご勘弁を

米原駅といえば、滋賀県の交通の要衝。東海道新幹線も通っているので、わりと立ち寄りやすい駅だと思います。

「湖北のおはなし」基本情報

湖北のおはなし、製造は地元の弁当業者『井筒屋』(→公式ホームページ)。あ、名前は同じでも、百貨店の井筒屋とは無関係です。米原駅ホームで立ち食い蕎麦店もやっていましたが、撤退してしまったようで……。

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米原駅ホームの井筒屋売店 & 立ち食い店。私もここで駅弁を買ったことがある

湖北のおはなしは井筒屋さんのロングセラー商品で、私は学生時代からのファン。今まで食べた駅弁の中で、一番好きですね。社会人になっても、米原駅を通る機会があれば買っています。

さて、前振りはこれくらいにして、中身の紹介にいきます。湖北のおはなしは、いわゆる「和風幕の内系」弁当です。

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再掲図。容器がプラスチックでないのもイイ!
お品書き ・季節のおこわ(写真は栗おこわ)
・鴨ロースト
・鶏のくわ焼き
・煮物
・玉子焼き
・ねぎぬた
・赤かぶの漬物
・飴(口直し用・左下のサイコロ)

人気の駅弁というと、ご当地の○○牛や、豪華な海鮮を使用したものが多いですよね。フタを開けた瞬間に「ドン☆」「おお!」みたいな感じ。湖北のおはなしは、そういった豪華さとは無縁です。ハッキリ言って、派手さは全くありません。

私の推しポイント 「丁寧な仕事」を味わうべし!

ではこの駅弁の魅力はどこなのかというと、それは丁寧な仕事。中身すべてに丁寧な仕事が施されている感じが好きなのです。

たとえば、おこわは季節ごとに内容が変わります。春は山菜おこわ、秋は栗おこわ、という具合。季節に応じて中身が変わる駅弁って、なかなかありません。そういうところがイイ!

メインのおかずは鴨ロースト鴨が主役の駅弁って、ちょっと他では見ないですよね。

この鴨ロースト、味が尖りすぎていないのもいいです。主役としての美味しさを確保しつつ、他の脇役をかすませていません。他のおかずとのコミュニケーションがちゃんと取れています(←どういう表現だ 笑)

玉子焼きもいいですねぇ~。出汁巻きみたいで、しっとり感がとてもよい。駅弁のレベルを超えていますよ。

そして、私が特に好きなおかずはねぎぬたこれがウマい。「ねぎぬたが美味いって、なんだそりゃ」と思うかもしれませんが、ウマいものはウマいんじゃあああー。文句がある奴はかかってこいやあぁぁ!

無駄がない! 幕の内の基本だけで高いレベルを保っている

そして強調しておきたいのは、「無駄なおかず」がないこと。

駅弁に限りませんが、スペースが余ったのでそれを埋めるためでしょうか、「これ別にいらないだろ」的なおかずが入っている弁当ってありますよね。
(そのせいで、弁当全体としてのバランスが崩れてしまっているとか……)

湖北のおはなしには、そういう“手抜き要素”が一切ない。幕の内の基本構成を保ったままレベルを高めている──そんな駅弁です。素晴らしい。

唯一の欠点を言うならば、私の住んでいる地域では、スーパーの駅弁祭りで出てこないこと。見つけたら即買いなんですがねえ……。

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本記事の写真提供 エストッペルさん

本記事内の米原駅ホームの写真は、駅員経験のあるはてなブロガー・エストッペルさんが運営する『旅と鉄道の美学』から拝借しました。写真使用の許可をいただき、ありがとうございました(^^)

『旅と鉄道の美学』は単なる鉄道旅の紹介にとどまらず、営業規則や切符、鉄道部品などにも触れています。鉄道有段者向けの「味がある」ブログなので、私のブログでは物足りないという人なら、かなり面白く読めるはずです。