現役鉄道マンのブログ 鉄道雑学や就職情報

趣味で鉄道好きな人はもちろん、就職・転職等で鉄道業界に興味がある人もどうぞ! 現役鉄道マンが、鉄道の雑学や裏話を語ります。

レア度抜群!? カーボンブラックコンテナとは?

(長文なので、今回と次回の二回に分けます)

こんばんは、現役鉄道マンのKYSです(^^)
今日も貨物列車の雑学いっちゃいますね。

前回の記事では、冷凍コンテナの雑学を紹介しましたが、同じコンテナつながりで、今回は「カーボンブラックコンテナ」というものを紹介します。

 

なかなかにレアなコンテナ


「カーボンブラックコンテナ? なんだそりゃ?」

まずは↓の図をご覧ください。

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カーボンブラックコンテナ


ちょっと貨物列車に詳しい人でも、このコンテナは知らない人が多いのではないでしょうか?
なぜなら、コレを積んだ貨物列車が走っている路線は限定的なため、全国あちこちで目にできるコンテナではないからです。
具体的にどこを走っているかは、以下の路線図をご覧ください。(注)

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カーボンブラックを積んだ列車はここを走る


こんな感じですので、関東・東北・北海道・四国にお住まいの方は、“遠征”しない限りまず見れないでしょう。
しかも、これを積んだ貨物列車は一日数本のみ。
狙って見に行かないと、目にすることがなかなか難しいレアコンテナといえます。

カーボンブラックとは「炭素の微粉末」


さて、カーボンブラックコンテナのレア度をわかっていただいたところで、「そもそもカーボンブラックってなに?」という疑問の説明をしましょう。

カーボンブラックとは、「炭素の微粉末」です。
(炭素のことを英語でカーボンといいます)
まあ、「煤=すす」みたいなものだといえばよいでしょうか。

よくわからない人は、鉛筆やシャーペンの芯を粉々にしたものを想像してください。
もしくは、メイちゃんに両手で挟まれて粉砕されたまっくろくろすけの死骸でも思い浮かべてもらえれば……

カーボンブラックは、印刷用インクのもと(黒色顔料)ゴムタイヤの補強材などに使われる素材です
かなり古い時代から人類によって使われていた素材みたいですね。
興味がある人は調べてみてください。

このカーボンブラックを積むための専用コンテナが、カーボンブラックコンテナというわけです。

上部の赤塗装は「後付け」で施された


滋賀県彦根市に、タイヤメーカー・ブリヂストンの工場があります。
そこで使用するために、発送元である北九州と新潟から、カーボンブラックを貨物列車で運ぶのです。

カーボンブラックを積んだコンテナは、直接彦根で荷下ろしするわけではありません。
岐阜県の「岐阜貨物ターミナル」という駅で降ろされ、あとはトラックでブリヂストンの彦根工場に向かいます。

なお、カーボンブラックは粉末状になっていると、飛散の恐れがあるなど輸送時の取扱いが大変なので、粒状に加工された状態で輸送します。

さて、このカーボンブラックコンテナですが……

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カーボンブラックコンテナ


コンテナ上部が少しだけ赤色に塗装されていますよね。
実はこれ、「後付け」の塗装なのです。

カーボンブラックコンテナは、当初は黒一色という、名探偵コ〇ンに出てくる黒タイツの犯人みたいなコンテナだったのですが、「とある事情」で上部に赤色の塗装を施すことになりました。

一体なぜ? ……については、次回の記事で説明したいと思います。


(注)
上に示したカーボンブラックコンテナが走る範囲の路線図、厳密には正確ではありません。

新潟から岐阜まで運ばれるコンテナについては、岐阜を通り過ぎてしまい、愛知県の「名古屋貨物ターミナル」までいったん運ばれます。
名古屋で別の列車に載せ替えられて、改めて岐阜貨物ターミナルに向かうのが正確なルートです。
ですので、岐阜~名古屋間でもこのコンテナを見ることができます。

なんでわざわざ名古屋までいったん持っていくかの理由については、説明を省略します。長くなるので。