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【時事ネタ】感染防止対策の徹底が「感染爆発」を招いた? 南極のペンギンから学ぶ 

今日は鉄道ではなく、時事ネタです。新型コロナの話題を取り上げます。

みなさんは、『南極から来たペンギン』という話を知っていますか?

いや、そういうタイトルの本とかがあるわけじゃなくて、私が勝手に命名したものです。いつ・どこで聞いた(読んだ)話かは完全に忘れましたが、内容が印象的だったので、そこだけしっかり覚えています。

むか~しむかし、南極へ赴いた調査隊が、ペンギンたちを捕まえて日本に連れてきました。そのペンギンたちが日本でどうなったかというと……

次々に体調を崩し、死ぬペンギンも出た

ウイルスが少ない環境で育ったペンギンは免疫がなかった

なぜ、ペンギンたちはバタバタ倒れたのか?

原因はウイルスです。

「南極にはウイルスがいないので、風邪をひかない」と聞いたことがあるでしょう。実際はそんなことはなく、南極にもウイルス(鳥インフルとか)が存在します。ただ、他の大陸よりもウイルスが少ないのは事実のようです。

また、南極調査へ赴く隊員は、出発前の体調管理を厳格に行います。つまり、体内に風邪ウイルスを保有しない状態で向かうので、風邪をひく人がいないという理屈です。

とにかく、南極にはウイルスが少ない。そんな環境で育ったペンギンなので、「彼らにとって未知のウイルス」がウヨウヨいる日本に来た途端、それにやられてしまったわけです。ようは免疫がなかったと。

感染防止やワクチンに積極的な日本が「世界一の感染国」に

前振りのペンギン話は終わりで、ここからが本題。

2022年7月現在、いわゆる第7波により、日本ではコロナ感染が大爆発していています。第5波よりも第6波、第6波よりも第7波の方が感染者数は多く、1日の感染者数は20万人を突破しました。

日本人の80%以上がコロナワクチンを2回接種し、60%以上は3回目接種も済ませている。真夏の屋外でもマスクを着用している。アルコール消毒もまめに行なっている。

ここまで国民がしっかり感染対策している国も、珍しいのではないでしょうか。しかし、感染対策をあきらめて脱コロナした国々よりも、コロナ対策をしっかり行なっている日本が「世界一のコロナ感染国」に躍り出てしまいました。

マスクや消毒をしっかりやっている日本が、世界一の感染国になったということは、マスクや消毒には効果がない・無意味では? ワクチンだって、少なくとも感染予防効果はないぞ。

そういう声も大きくなってきました。

感染防止対策は効果あり → やりすぎると……

ただ、私の考えは少し違っていて……マスク着用やアルコール消毒、はたまたソーシャルディスタンスといった感染防止対策には、一定の効果があると思っています。

マスクは空気感染には無効でしょうが、飛沫を防ぐ役割は果たせる。ウイルス感染は物理的な接触で起きるので、手指の消毒やソーシャルディスタンスも有効策。

このように、感染防止対策に効果があるからこそ、ここまでの感染爆発が起きたのではないでしょうか。

……たぶん今、みなさんは「読み間違えた?」と一瞬混乱したと思います。もう一度書きます。

感染防止対策に効果があり、それを徹底したからこそ感染爆発が起きた。これが私の考えです。書き間違いではありません。

感染防止対策を徹底しすぎて免疫力が落ちたのでは

オマエは何を言っているんだと思うでしょうが、次のような意味です。

我々は、コロナ禍前は日常的に菌やウイルスに触れていました。しかし、感染防止対策が徹底されたことによって、菌やウイルスに触れる機会が減った。それを2年半も続けたので、免疫を鍛える機会がなくなり、我々はいわば「南極で育ったペンギン状態」になっている──

熱中症に関するこちらの記事でも書きましたが、「使わない機能は衰える」が物事の道理です。

感染防止対策を24時間ずっと続けられるなら、それでも大丈夫でしょう。しかし実際は、どうしてもスキができます。ウイルスとの接触機会をゼロにし、体内への侵入を完全にシャットアウトするのは不可能です。

感染防止対策を2年半も徹底的に続け、日本人は免疫が落ちてきた。そこに感染力の強いBA.5が登場したので、わずかなスキを衝かれて体内に侵入された際、簡単に発症するようになった。

その結果が、今の感染爆発ではないでしょうか。南極のペンギンが日本に来たとき、次々に体調を崩したのと同じイメージです。

免疫の低下とでも仮定しなければ、日本人の大多数が感染防止対策をしっかり行なっているのに、こんな感染爆発するのは考えにくいかなぁと……。これが私の推測です。

ちなみに現在、サル痘が騒がれ始めています。本来、感染力が弱いウイルスらしいですが、それが拡がり始めたのも、人類の免疫が全体的に落ちたからかもしれません。まだ日本国内では確認されていませんが、入ってきたときにどうなるか……。

追記 この記事をアップした日の夜に、日本国内でサル痘の感染者が初確認されました。

子どもたちの未来が心配 早く脱コロナを

免疫に関して、特に心配なのが子どもたちです。子どもの身体は発展途上、つまり、免疫システムも作られている最中です。南極のペンギンのように、菌やウイルスを遠ざける環境に身を置き続けることで、生きていくのに必要な免疫が育たないかもしれない。

以前に比べ、子どもの間でコロナが拡がっています。感染防止対策の徹底と、関係があるように思えてなりません。

いつかはコロナ禍も終わり、以前のような生活に戻ります。そのとき、免疫が不十分なまま成長した子どもたちが、菌やウイルスが身近にある社会に放り出されたら……私のようなオッサン世代には何の脅威もない菌やウイルスでも、子どもや若い人が罹ると、重症化・死亡しやすくなる。

南極のペンギンの事例からすると、じゅうぶん考えられる未来ではないでしょうか。

そうなったら嫌なので、私は自分の娘には極力「普通の生活」をさせてきました。緊急事態宣言のさなかでも、家に閉じこもることはせず外出し、消毒やマスクはなるべく避けました。公園で一緒に遊ぶなど、運動させることも心掛けました。

ちなみに私も、列車内やスーパー、公共施設内(ようは屋内)ではマスクをしていましたが、屋外ではノーマスクで過ごしました。致死率数十%の感染症だったら、そんなこと怖くてできませんけど……。

コロナ禍が長引けば長引くほど、日本人の免疫は落ちていくでしょう。そうなると、脱コロナしたときに反動で大量の感染者が出て、「やっぱ感染対策しないと」で逆戻りし、永久に脱コロナできなくなる。そういう未来を心配しています。

菌やウイルスを絶滅させることは困難なので、よほど致死率が高いものでない限り、人間の側が受け入れて合わせなければいけません。

ちなみに、鉄道業界では最近、運転席でマスクを外している運転士をポツポツ見かけるようになりました。賢明ですね。運転席に一人でいる以上、うつす・うつされる心配はないので、マスク着用は不要です。小さな一歩ですが、やっと動き出した気がします。

(2022/7/25)

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