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入換信号機や入換標識 「駅構内での移動」に使用する

みなさんは日常的に駅を利用する中で、いろいろな鉄道設備を目にしているでしょう。↓の写真のブツも、おそらく一度は見たことがあると思います。

これ、ちょっと大きな駅だと、わりとよく見かけるブツです。しかし、用途がわからない人がほとんどではないでしょうか。

今回の記事では、一般の人にとっては謎であるコイツの解説をします。

入換とは? 駅・車両基地内という場所に限っての移動

結論から言うと、冒頭の写真のブツは入換信号機または入換標識というものです。

「入換」という文言が出てきましたが、これは解説が必要でしょう。入換なるものを正攻法で説明すると難しいので、例え話でいきます。みなさんの「家」です。

みなさんは、自分の家の中でいろいろな場所に移動しますよね。リビングや寝室、風呂やトイレなど……。つまり、「家の中で」いろいろな部屋を行き来しています。

家の中という場所に限っての移動。鉄道でこれに相当するのが「入換」です。

駅や車両基地を「家」だと考えてください。駅や車両基地では、他の番線に車両を転線させています。みなさんも見たことがあるでしょうが、実はこれが入換という作業なのです。
(正確には、車両の連結や切り離し業務も入換に含まれるが、ここでは省略)

つまり鉄道には、列車が駅を発車して次駅に向かう「駅から駅への移動」もあれば、「駅構内という場所に限った移動」もある。後者を入換と呼ぶわけです。

「駅構内という場所に限った移動 = 入換」ではそれ用の信号機を用いる

「駅から駅への移動」と「駅構内という場所に限った移動 = 入換」は業務目的がまったく別なので、同じ信号機を使うわけにはいきません。別々の信号機を用います。

駅から駅への移動では、いわゆる普通の信号機↓を使います。

家に例えるなら、玄関から出る or 入る──家への出入りに使用するのが↑の信号機といえますね。in→out や out→in に用いる信号機、と表現してもよいでしょう。

対して、駅構内という場所に限った移動 = 入換では、入換信号機・入換標識を用います。「まだ入換しちゃダメ」つまり信号の赤に相当するのが↓の状態。

2個の表示灯が水平 = 赤

「入換してOK」つまり青相当なのが↓の状態です。

2個の表示灯がナナメ45度 = 青

某駅での入換風景

最後に、某駅での入換風景を載せておきます。「この列車は当駅終着で~す、車庫に入ります」でドアが閉められました。まだ入換開始時刻ではないので、入換信号機は「赤」のままです(↓図)。

2個の表示灯が水平 = 赤に相当

しばらく待っていると、入換信号機が「青」に変わりました(↓図)。運転士はこれを確認して、入換を始めます。

今から行うのは「入換」なので、上についている普通の信号機は赤のまま

車両は、ゆっくりと移動していきました(↓図)。なお、入換時の速度は25㎞/hまたは45㎞/hというのが一般的です。

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