今回の記事では、信号機の雑学をお届けします。
駅ホームで待っているとき、線路脇に建っている信号機が目に入ることがあると思います。そのとき、信号機の下部に、↓図のような看板がついているのを見たことありませんか?
↑図の例では、看板に[出発7L][場内3R]と記されています。これ、どういう意味かご存じでしょうか?
「信号機の種類」と「信号機の識別番号」
まず、出発や場内と書かれているのは「信号機の種類」です。
信号機には、いろいろな種類があり、その中に出発信号機や場内信号機というものがあります。それが「出発」や「場内」と看板に記されているわけ。他に駅構内で見かける信号機としては、「入換」「誘導」というものもあります。
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その後ろ、7や3という数字は「識別用の番号」です。
駅構内には信号機がたくさんあります。人間に名前がついていないと困るように、それぞれの信号機にも識別するための番号がついていないと困ります。「あの信号機」や「この信号機」という呼び方では、仕事ができませんから(笑)
アルファベットR・Lの意味とは?
問題なのがその後ろ、RやLというアルファベットです。一般の方がこの意味を知っていたら、相当の通だと断言できます。
「RとL? ライトとレフトかなぁ……って野球じゃあるまいし。ハハッ」と思った人──
正解!!
m9( ゚д゚)ビシッ!!
Rは Right = ライト。
Lは Left = レフト。
つまり、RとLは「右・左」を表しているのです。
コンソールの向きを基準にしてR・Lが決まっている
ここで疑問なのが、いったい何に対して右・左なのか? 右・左とは、東西南北のように絶対的な方向ではなく、相対的な方向ですから、何か「基準」があるはずです。
その基準とは、「駅務室に置かれている信号機を操作するコンソール」。
駅構内の信号機を操作するため、駅務室にはコンソール(制御盤)が置かれています。そのコンソールの前に立った係員から見て、
- 右方向へ列車を進入・進出させるための信号機 = R
- 左方向へ列車を進入・進出させるための信号機 = L
言葉では理解しにくいので図解しますと、
↑の図で、だいたい理解していただけると思います。こうやって信号機にR・Lを付すことで、信号を操作する係員からは、どちら方向に列車を動かすための信号機なのかが一目瞭然というわけです。
以上のように、信号機のR・Lは、コンソールの置かれている向きによって決定されます。ということは逆に、信号機のR・Lを見れば、駅務室のコンソールがどういう向きで置かれているかがわかるのですね。
次に列車に乗るとき、駅で確認してみてください。
※注意
鉄道会社によっては、信号機の看板にR・Lが記されていないこともあります。