こんにちは、現役鉄道マンのKYSです(^^)
私も鉄道会社に勤めてそれなりに長いです。「鉄道会社に就職したい人、これは知っておいた方がいい」や「こういう人材が望まれている」などに関して、情報や自分なりの考えを持っています。
そこで、鉄道業界に就職したい人へ向けての記事を書きますね。学生の方だけではなく、就活を迎える子どもを持つ親御さん、「将来は運転士になりたい!」という子どもを持つ親御さんの参考にもなるかと。
注意!
このブログ内の記事はあくまで私個人の考えです。特定の会社の採用方針等を示すものではありません。
駅員・車掌・運転士はあくまで全体の一部
今日は超基本的なことを書きます。
鉄道会社というと、みなさんはどんな仕事を思い浮かべますか? おそらく、駅員・車掌・運転士といったところでしょう。しかし、鉄道会社の仕事はそれだけではありません。
それに会社組織ですから、人事・経理・広報・営業などの仕事も当然あります。こうしてみると、駅員・車掌・運転士の仕事は、あくまでも全体の一部にすぎないことがわかると思います。
総合職=マネジメント 現業職=現場
さて、それを理解していただいたところで次の話。
鉄道会社には、大きく分けて二つの“採用系統”があります。総合職採用と現業職採用です。
総合職とは、簡単に言えば、マネジメントを担当する社員。さっきの例なら、人事・経理・広報・営業などの仕事です。もっとザックリ言うならば、本社での事務系統の仕事。
ただし、総合職でもある程度は鉄道の現場を知る必要があるので、採用後の一定期間は、駅などに配属されることが普通です。
対して現業職(会社によってはプロフェッショナル職という呼び方も)とは、現場で鉄道業務に従事する社員。駅員・車掌・運転士は、こちらに該当します。土木や電気、検修や指令といった業務も、こちらの区分ですね。
自分の希望する職種に就けるとは限らない
このあたりの情報は、ちょっとでも鉄道業界への就職について調べた人なら知っている話です。
ただ、一つだけ言っておきたいことがあります。
上の文章で紹介したように、鉄道会社にはいろいろな業務があります。だから状況によっては、自分の希望しない職種が長く続いたり、希望職種に就いてもすぐ異動になったりすることがある、ということです。
たとえば、「自分は運転士になりたい!」と考えて鉄道会社に入社する人は多いでしょう。しかし、人事の状況など会社側の都合も関係してくるので、運転士になれるかどうかはわかりません。
運転士になれたとしても、定年まで運転の業務を続けられることはありません。実際、長い鉄道員人生の中では、運転士以外の業務をすることの方が多いはずです。
ようするに私が言いたいのは、「鉄道会社に入ってずーっと○○の仕事がしたい!」という“こだわり”が強すぎると、それ以外の職種に異動したときに辛いよ、ということです。
理想と現実のギャップがあることを覚悟で
もっとも、この手の理想と現実は違う的な話は、鉄道会社に限りませんが……。
ただ、鉄道会社に入りたい人の中には、特に運転士への憧れの気持ちが強い人がいます。それ自体はまったくかまいませんが、「運転士以外の仕事をする期間の方が長い」ことを知らないと、入社してからギャップに苦しむことになりかねません。実際、私の周りにもそういう同僚がいます。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、ぜひ覚えておいてください。