前回の記事では、就活生の資格取得について書きました。鉄道業界への就職に有利な資格は特にないと思われるので、どんな資格でもいいよ、という話でした。
といっても、「なんでもいいよ」では不親切と感じる人もいるでしょうから、個人的にオススメのものを書きますね。
オススメその1 外国語(英語でなくてもよい)
非常にベタですが、外国語(英語でなくてもよい)は損のないジャンルだと思います。
私が入社した時代では考えられなかったのですが、外国人のお客さんは本当に増えました。いまや、「外国人のお客さんへの案内強化」はどこの鉄道会社でも課題になっており、「業務研究発表」みたいな取り組みでは鉄板ネタです。
社員を集めて、英会話の研修をしている会社も少なくありません。
昔は日本語だけだった駅員・乗務員の案内放送も、英語を併用するケースが増えてきました。また、通常の案内だけでなく、いざというとき(=たとえば、トラブルで列車が遅延したときや、地震などで列車が止まったとき etc)の案内用としても、英語ができるのが望ましいです。
こうした最近の流れを見るならば、外国語に手を付けておくのは間違いない選択といえます。外国語はベタではありますが、「最近の業界事情を理解したうえでの資格取得です」とアピールすれば、採用担当者に「鉄道会社の内情をわかっているな」と評価されるかもしれません。実際に入社した後も、現場で役に立つと思います。
まあ、外国語うんぬんは鉄道業界に限った話ではないですけどね。
オススメその2 プログラミング
鉄道とは関係なさそうですが、プログラミングもオススメです。
たとえば、会社で使うソフトの代表・エクセル。いろいろな入力や計算、集計などで活用できますが、私の会社では、エクセルで処理できるような業務をいまだに手作業でやっている人が多いです(汗)
非効率的な手作業ではなく、コンピューターに作業させる自動化が時代の流れ。この「自動化プログラム」を作成するのがプログラミングという作業です。特に、エクセルの自動化プログラムのことを「マクロ」と呼びます。
なぜプログラミングがオススメかというと、曖昧な指示を出さなくなるから。
鉄道会社に限りませんが、仕事でのミスに「指示や要請の内容が曖昧」という原因があります。あうんの呼吸文化である日本では、よくある話ですね。
しかし、コンピューターは「このくらい」や「そのへん」などの曖昧な指示では絶対に動きません。きちんと定義をし、細かく正確に作業を指定してあげないと、途中で止まってしまいます。ですから、プログラミングを学んでいく過程で、「曖昧な指示を出さないクセ」が身に付いてくるはずです。
「曖昧な言葉が原因で、解釈を間違えてミスをした」というトラブルは、鉄道会社でも実際に起きています。人命を預かる鉄道会社として、指示や要請の「言葉選び」は大変重要なのです。プログラミングで身に付けた「あいまい排除」の思考法は、必ず役に立つはずです。
「なぜこの資格がオススメ?」という考え方を参考に
外国語とプログラミング。少しは参考になったでしょうか?
ただし、「外国語とプログラミングがよい」という内容を鵜呑みにするのではなく、「なぜこの資格がよいのか」という考え方を参考にしてほしいと思います。