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福知山線脱線事故から16年 どんな事故だったのか?

今日4月25日は、鉄道マンなら絶対に忘れない日です。そうです、2005(平成17)年4月25日に発生した福知山線脱線事故。あれから、もう16年が経ちました。

この事故を見た時の衝撃は、今も忘れることができません。いや、私だけではなく、すべての鉄道マンがそうではないでしょうか。

脱線の原因は「スピードの出しすぎ」

「ずいぶん前の事故なので忘れてしまった」
「事故の概要をよく知らない」

という人のために簡単に書いておくと、この脱線事故は、「列車がスピードを出しすぎてカーブを曲がり切れずに脱線した」というものです。「なぜスピードを出しすぎていたのか?」については、当該運転士が死亡したために、明らかにすることができませんでした。

脱線現場のカーブですが、この曲がり具合のカーブでは、制限速度は60~70km/hほどです。
(曲がり具合が同じでも、諸条件の違いにより、制限速度が異なることがあります)

そして事故後の調査では、列車は110km/h以上で現場を走行していたことが明らかになっています。

現場を110km/h以上で走行 明らかに無茶な速度

私の会社の路線にも、事故現場と同じ曲がり具合のカーブは存在します。私も運転士としてこのカーブの運転経験はありますが、「このカーブを110km/hで運転したら絶対脱線する」というのが経験者としての感覚です。

車に例えれば、70~80km/hで交差点を曲がるようなものでしょうか。そんな速度では、曲がり切れずに事故になるのは明白です。

刑事裁判では何が罪に問われたのか?

さて、この事故は刑事裁判の対象(業務上過失致死傷罪)になりました。JR西日本の歴代社長3名が起訴されましたね。

ただ、「どういう行為が罪に問われたのか?」について、実はよくわからない人が多いようです。簡単に書いておくと、

  1. 事故の原因は「速度超過」である
  2. 諸々の事情から、事故現場で速度超過が発生することを予見できたのではないか?
  3. それなのに、事故現場に「速度超過を防ぐ装置」の設置を怠った
  4. そのせいで事故が発生し人を死傷させたのだから、その点について刑事責任を問う

というものです。

この「速度超過を防ぐ装置」として大変有効なのがATS-Pと呼ばれる装置です。もしATS-Pが設置されていれば、確かにこの事故は発生しなかったでしょう。しかし、当時の福知山線には、このATS-Pが設置されていませんでした。

日勤教育が事故の原因?

この事故の後、事故原因の背景がいろいろと推測されましたが、その一つに「日勤教育」というものがあったことを覚えているでしょうか?

簡単に言うと、運転士には「日勤教育」のプレッシャーがかかっていた。そのプレッシャーが原因で、焦って制限速度をオーバーしたのではないか? という推測です。

次回は、この日勤教育について書こうと思います。これから鉄道会社へ就職を目指す人にも、参考になると思います。

続きの記事はこちら 日勤教育という制度自体は決して悪ではない!

(2021/4/25)

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