現役鉄道マンのブログ 鉄道雑学や就職情報

趣味で鉄道好きな人はもちろん、就職・転職等で鉄道業界に興味がある人もどうぞ! 現役鉄道マンが、鉄道の雑学や裏話を語ります。

イベント輸送の裏側で 駅員が苦労する「遺失物対応」

こんばんは、現役鉄道マンのKYSです(^^)
ここ数回、イベント時の多客輸送の話を書いていますが、今日は裏話がてら、みなさんに一つお願いを。

イベント時には遺失物が増える


今回は「駅」での話です。
イベント輸送時、駅員はどのような仕事をしているのでしょうか?

お客様の誘導や列の整理、聞かれたことに対する案内などは、みなさん想像できると思います。

しかし、イベント時に意外と大変な業務が一つあります。忘れ物・落とし物対応です。

忘れ物・落とし物は「遺失物」というのですが、沿線でのイベント開催で人出が多いときには、明らかに遺失物が増えるんですよ。

遺失物を発見した場合(またはお客様から「こんなのが落ちてたよ」と届け出があった場合)、駅員はどうするのでしょうか?

もちろん遺失物を保管するわけですが、ただ単に置いておくわけではありません。

それなりに大きな鉄道会社なら、どこも「遺失物管理システム」みたいなものを導入しているはずです。ウチの会社にもあります。

遺失物管理システムとは、簡単に言えば、「遺失物のデータベース」です。
遺失物の特徴などをデータとして入力し、社内ネットワークで関係する部署が閲覧・検索できるようになっています。

「関係する部署」とは、お客様から問い合わせの可能性がある部署、たとえば駅や忘れ物センターですね。
実際にお客様から「こんなものを落としたんですけど……」と問い合わせがあった場合、遺失物管理システムにアクセスして、該当する物がないかどうかを探すわけです。

そして、この遺失物管理システムにデータを入力するのがけっこう大変なんです。

どういうことかというと……鉄道会社では、毎日膨大な数の遺失物が発生します。
お客様から問い合わせがあった場合、その膨大な遺失物の中から、該当する物がないかどうかを検索するわけです。

ですから、遺失物の特徴は、なるべく細かく記録しておく必要があります。
たとえばですが、「黒のカサ」みたいな漠然とした情報では、まったく役に立ちません。
黒のカサという情報だけでは、検索時に遺失物が大量にヒットしてしまい、特定ができないので。

いろいろな情報を細かく入力して、さらに保管のための必要な手続きをすると、それだけで2~3分喰ったりすることも……。

遺失物対応がないだけでも駅員はラク


イベントのときは、タダでさえ駅員は大変です。
そこに遺失物がどしどし届けられると、「あーもうっ!」みたいな気持ちになったりします(笑)
「後でまとめて入力すればいいじゃん」と思うかもしれませんが、その場ですぐ記録しておかないと、情報を忘れてしまうんですよね。

まあ、遺失物管理も仕事と言われればそれまでなのですが、イベントの多客時は、誘導や列の整理などの前線対応に力を注ぎたいもの。
駅員が誘導や列の整理にしっかり取り組めれば、お客様にとっても安全ですし。

忘れ物・落とし物をしないように気を付けてもらえるだけでも、駅員の負担は減ります。
というわけで、みなさん、よろしくお願いしますね(笑)