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運転士になるまで(10) 午前の講義を終えて……昼休みの風景

『運転士になるまでシリーズ』の続きです。

前回の記事では、学科講習の講義がどのように行われているかを説明しました。今回は、午前中の講義が終わった後の昼休みについて書こうと思います。

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午前の講義が終わったら食堂へダッシュ

午前中の講義が終わりました。
ここから1時間の昼休みです。

「あーやれやれ、やっと午前が終わったあ。身体をのびのびー」……なんて一息ついている暇はありません。午前中の講義が終わると、みんな食堂に急ぎます。

詳しくは、食事について書いたこちらの記事を参照してほしいのですが……。食事の時間になると、教習所で研修を受けている研修生たちがいっせいに食堂に殺到します。学校給食の配膳をイメージしてほしいのですが、それと同じように、研修生たちはアリの行列のように一列になって進みます。

つまり、講義が終わってモタモタしていると、行列の後ろに並ぶことになってしまいます。それは、食事の開始と終了が遅くなり、ひいては昼休みの時間が短くなることを意味します。そういうわけで、午前中の講義が終わると、みんな急いで食堂に向かうのです。

“昼食スタートダッシュ”に失敗することも、たまにあります。

みなさんも学生時代に経験があると思うのですが、先生が説明している途中でチャイムが鳴ってしまうなど、キリが悪いところで授業の終了時間がきてしまった。「あとちょっとだけ説明させて!」と先生が説明を続け、終了時間が2~3分遅くなる。こういうこと、ありましたよね?

そして、教習所の講義でもそういうことが起きます。それがたまたま昼食直前の講義だったりすると……完全に出遅れるわけです。

まあ、講師側もそのあたりの事情は心得ていて、こういう場合は「午後イチの講義は5分遅れの開始でいいから」などと便宜を図ってくれますけどね。

昼休み中は教室を施錠する

午前の講義が終わり、みんなが食堂に向かう際には、教室を施錠します。カギを管理しているのは、「その日の日直」の研修生です。
(日直は毎日みんなで持ち回り。学校と同じです)

そのため、カギを管理する日直の人は、少し早めに教室に戻ってきてカギを開けておきます。日直がギリギリに教室に戻ると、他の人が教室に入れずに外で待っている事態になってしまうので。

ところで、なぜ、わざわざ教室を施錠するのでしょうか? 財布やケータイなどの貴重品は、みんな自分で持ち歩いています。であれば、施錠なんてしなくていいのでは? と思いますよね。

これについては、私も正確な理由は知りません。ただ、私の勝手な推測ですが、おそらく「テキストを盗まれないようにするため」ではないでしょうか。

昼食時は、テキストやノートの類は教室に置いていきます。わざわざそんなもん持ち歩いてメシを食いになんて行けませんから。

そして、テキストは会社からの支給品です。もし外部から侵入者があって盗まれでもしたら、大変なことになるのは容易に想像できます。

また、運転士は国家資格ですが、大手鉄道会社は国土交通省からの「指定」を受けて、運転士の自社養成をしています。国土交通省から、「お前んとこの会社は、自分のところで運転士の試験をしていいよ」と国家資格試験を委託されているわけ。国家資格に関係するテキストが盗まれたら、国土交通省から「お前の会社はどういう管理をしてるんだ」と突っつかれるのかもしれません。

まあとにかく、そういう不測の事態がないように、教室に施錠しているのだと思います。

寮の自室で昼寝をする人が多い

昼食を終えると、教室ではなく、いったん寮の自室に戻ります。何かの事情で昼食が遅くなったりしなければ、午後の講義開始まで、30分くらいは時間があります。

この時間をどう使うかですが、喫煙者ならば、ここがゆっくりタバコを吸える貴重な時間。タバコを吸わない人は、自室のベットで昼寝をしていることが多かったです。

私もケータイで15分くらいのタイマーをセットして、ベットで横になっていました。私は今でもそうなのですが、昼寝をしないと午後からの能率が落ちるタイプ。そのため、この昼休みの時間は意識して昼寝に充てるようにしていました。

寮の部屋は二人一組で使用しますが、私の部屋の“相棒”は喫煙者だったので、いつも不在でした。一人でゆっくり横になれるのはいいのですが、反面、寝過ごしても起こしてくれる人がいないので、そこだけは注意していました。

実際は、15分だとなかなか寝れませんけどね。一瞬でも眠りに引きずり込まれて意識が飛べば上出来です。

ところで、鉄道会社によっては、教習所に寮がないところもあります。そういう場合は、昼寝をしたければ教室の机に突っ伏して寝るしかないはずです。その点だけでも、教習所に寮が併設されているのは恵まれていると思います。

今回の記事はここまでです。


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