ムーンライトながら、湘南ライナー、185系などなど……。
2021年3月のダイヤ改正では、さまざまな列車・車両が姿を消しますが、その一つがDD51です。
国鉄時代に開発され、全国で長年にわたって活躍した名機・DD51。
晩年は、残存機(?)が愛知県稲沢の愛知機関区に集約され、稲沢~四日市などで運用されていました。
しかし、後継機のDF200(愛称・RED BEAR)の配備が進んだため、このたび、ついにお役御免となりました。
寂しいですが、これはもう時代としか言いようがないですね。
今回はDD51引退記念として、経験者から聞いたエピソードを二つ紹介します。
ずいぶん昔に聞いた話なので、現在もそうなのか不明なことはお断りしておきます。
運転席に乗っていると身体がアブラで汚れた
昭和のメカというと、「機械油まみれ」のイメージがありますよね。
ディーゼル機関車のDD51も、アブラっぽい機関車だったそうです。
↓図は、DD51の簡略図ですが……
こういう機器配置なので、運転席に乗って窓を開けていると、送風機の起こす風でアブラっぽい空気が運転席にまで漂ってきて、身体がアブラで汚れたそうです。
もっとも、そのあたりの事情はDD51特有というわけではなく、昔のディーゼル機関車はどれも同じだったのでしょうね。
「窓を閉めりゃいいじゃん」と思うかもしれませんが、昔の機関車なので運転室に冷房はなく、夏は窓を開けざるをえない。
また、作業の都合で窓を開けなければならない場面もあったはずです。
エンジンを始動させるとATS故障がよく起きた
二つ目の話。
DD51は、ATS故障がよく起きたそうです。
DD51などのディーゼル機が牽引する列車は、貨物駅などで発車準備が整うと、いったんエンジンを切って待ちます。
そして、発車の10分くらい前になるとエンジンを始動させるのですが、その際、ATSの故障ランプが点くことがよくあったそうです。
記憶が曖昧なのですが、バッテリーの電圧が低下?しているときにエンジンを始動させると、そういう故障が起きる、と聞いた気がします。
電気機関車などには発生しない、DD51特有の現象だったのだとか。
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