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新駅開業の雑学 “ご近所”の鉄道会社も巻き込まれる!?

本日(2020年3月14日)は、多くの鉄道会社でダイヤ改正を迎えています。それに伴い、新駅がいくつかオープンしました。高輪ゲートウェイ駅なんかは、朝からニュースで大々的に取り上げられています。

さて、本日は新駅開業にまつわる雑学をひとつ、お届けします。

新駅開業は他の鉄道会社のシステムにも影響する

新駅が開業する際の業務として、駅システムの書き換えがあります。たとえば、券売機やICカードなどのシステムで、新しい駅コードの運用を開始する、とでも書けばイメージしやすいでしょうか。

実はこの作業、新駅が開業する“当事者”の鉄道会社だけではなく、“ご近所”の鉄道会社も巻き込まれます。

みなさんもご存知のように、現在では、ICカードが全国レベルで相互利用できたり、A鉄道の券売機でB鉄道の切符が買えたりしますよね。つまり、会社を跨いだ巨大なネットワークで動いているわけです。

極端な話、一つの新駅開業で全国レベルの影響が発生するといっていい。

というわけで、自社では新駅開業がなくても、他の鉄道会社で新駅開業があった場合、自社システムを変更しなければなりません。いろいろな鉄道会社では、昨晩から今朝にかけて、作業や監視・トラブル対応のために、システム担当者やメーカー社員が泊まり込んでいたはずです。

こういう書き方をするとアレですが、「他社の新駅開業」という、自社にとっては1円の利益にもならない事象のために、担当者はいろいろ苦労するわけです。しかも、数ヶ月も前から、各会社の担当者同士で横の連携を取りながら。ネットワークが横につながりすぎるのも考えものなのかも。

システム屋がダイヤ改正時に泊まり込むのは珍しくない

もっとも、今回のような新駅開業がなかったとしても、ダイヤ改正のときに、システム担当者やメーカー社員が泊まり込んで対応に当たるのは珍しくありません。鉄道会社にはさまざまなシステムがありますが、ダイヤ改正時にいろんなデータの切り替えがあったりするからです。

ダイヤ改正の裏側には、そういったシステム屋の苦労みたいなのが存在するわけですね。これを読んでいる人の中に「当事者」がいたりして……。もしいらっしゃったら、お疲れ様です。

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