今年の正月の話。
甥っ子がパパンに連れられて、貨物列車を見に行ったそうです。ところが、「貨物列車ぜんぜん走ってなかった」とガッカリして帰ってきました。
「年末年始やゴールデンウィーク、お盆の時季は、貨物列車はほとんど運休なんだよ」
と教えてあげたところ、「もおー、知ってたんなら教えてよおー」とブーたれてました。甥っ子たちの行動なんて知らないブー( ・з・) 理不尽だブー( ・з・)
企業が休みだと運ぶ荷物がないので貨物列車は運休
なぜ、年末年始やゴールデンウィーク、お盆の時季は、貨物列車が運休になるのか?
簡単に言えば、「運ぶものがないから」です。
身近でわかりやすい例が雑誌です。ジャンプやマガジン、サンデーとかの雑誌って、こういう連休期間中は、一週休みになりますよね(泣) つまり、「雑誌を運ぶ」という行為が発生しません。運ぶ荷物がなければ、貨物列車は運転されない。
こういう理屈です。
別の例でいえば、工場で使われるような材料。連休期間中は工場もお休みですから、材料を運ぶ意味がないですよね。
貨物列車はさまざまな荷物を運んでいますが、乱暴な言い方をすれば、企業活動に関係するものがほとんどです。お休み中の企業に対して、企業活動に関係するものは運びません。だから、貨物列車は運休になるわけです。
蛇足ですが……連休期間に入る前、たとえば12月中旬とかは、一時的に輸送需要が増えることがあります。「年末年始、貨物列車が運休になる前に、1月上旬に使う分を運んでおきたい」という荷主が多いわけですね。絶食前に食いだめしておくみたいなイメージでしょうか。
「車扱列車」は連休中でも運転される場合がある
なお、こういう連休期間中でも、100%の貨物列車が運休になるわけではありません。運転される列車もあります。車扱(読み方:しゃあつかい)と呼ばれる列車がそれ。
石油輸送とか炭酸カルシウム輸送とか、ようするに「特定品目」を運ぶ専用列車のこと。コンテナじゃない貨物列車、と思ってくれればいいです。この手の列車は、連休期間中でもわりと運転されています。
鉄道トリビアとして話のネタにでも
年末年始やゴールデンウィーク、お盆の期間中は、貨物列車の大半が運休になる
貨物列車が好きな人や、撮り鉄の人にとっては常識でしょうが、私の甥っ子のように知らない人も多いでしょう。
まあ、知っていたからなんだっていう気もしますが、知っていれば雑学として披露できる知識ですね。話のネタにでも使って、ドヤ顔の一つでもしてください。