現役鉄道マンのブログ 鉄道雑学や就職情報

趣味で鉄道好きな人はもちろん、就職・転職等で鉄道業界に興味がある人もどうぞ! 現役鉄道マンが、鉄道の雑学や裏話を語ります。

ホームドアの雑学 過ぎたるは猶及ばざるが如し

過ぎたるは猶及ばざるが如し
鶏を割くに、いずくんぞ牛刀を用いん
中庸の徳たるや、其れ至れるかな

 


「な、なんだ!? 間違って別のブログを開いたか!?」と思った人、大丈夫。
自分の娘に論語や孫子を読み聞かせている、時代錯誤も甚だしい現役鉄道マンのKYSです(^^)

前回の記事では、ホームドアの雑学を紹介しました。

簡単に内容を振り返ると……
ホームドアには「障害物検知センサー」がついており、ホームドアと車両の間に旅客が取り残されていないかを監視している、ということを書きました。

 

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障害物検知センサーはここの隙間を監視する

 

今日は、この「障害物検知センサー」にまつわる話をします。

 

センサーの感度が良すぎると逆に困る


何のセンサーでもそうですが、「感度」をどのくらいのレベルに設定するか? という問題があります。
別の言い方をすれば、どの程度の大きさや厚みの障害物で「障害物あり!」と反応させればよいのか?

「障害物を検知するためのセンサーなのだから、感度は高ければ高いほどいいに決まってる」

そう考えた方、残念ながら不正解です。

実はこの障害物検知センサー、感度が高ければ高いほど良い、というわけではありません。
あまりにも感度が良すぎると、どうでもいいモノにまで反応してしまい、逆に困るのです。

たとえば、前回の記事でも紹介したような蜘蛛の巣や、ちょっとしたゴミの付着。
こういったモノにまでいちいち「障害物あり!」とセンサーが反応していたら、その都度列車の発車を見合わせて、安全確認をしなければなりません。
それでは列車の円滑な運行が阻害されます。

かといって、センサーの感度を低くしすぎると、今度は本物の危険が生じたときに感知できない。

ですので、センサーの感度をどのくらいに設定するかは、非常にデリケートで難しい問題なのです。

「なんでも程度の問題だね。強けりゃいいってもんじゃない」

刑事ドラマ「相棒」(Season7 レベル4・後編)での犯人のセリフですが、今回の記事で伝えたい教訓は、この一言に尽きます。

ちなみにこの回は亀山君の“卒業回”で、最後のシーンで私は泣きました。
右京さんのマジギレだけではなく、米沢さんのキレるシーン! も見ることができる貴重な回です。

ホームドアの“天敵”とは?


最後に、もう一つだけ。(←右京さん風)
屋外に設置されているホームドアの“天敵”をご存知でしょうか?

「雪」です。

雪が降ると、ホームドアの周囲に雪が積もることがありますが、センサーがこれに反応することがあるそうです。
それを防ぐため、雪が積もってきたら、係員を派遣して掃除(=雪を払いのける)しなければなりません。
私にその話を教えてくれた人いわく、「雪に対する有効な手立てはなく、人海戦術に頼るしかない」だそうです。

おやおや、大変ですねぇ。(←右京さん風)