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仙台駅の駅弁「炙りえんがわずし」 エンガワの脂と酢飯の一体感が美味

回転寿司の「好きなネタランキング」の上位に入ってくるのがエンガワです。コリコリ(プチプチ?)とした独特の食感が人気の理由らしい。

そんなエンガワ大好きな諸君に朗報。仙台駅には、「炙りえんがわずし」という、エンガワを思う存分味わえる駅弁があります。今回の記事では、この駅弁を食レポします。

この商品にはカレイ(鰈)のエンガワを使っているそうです。そもそもエンガワとは何か、みなさん知ってますよね? カレイ(鰈)やヒラメ(鮃)、魚体の左右でピラピラしているヒレ。あれの根元の筋肉がエンガワです。↓図の緑で塗った部分。

なんだぁ!? すっげえキモいデザインだな!

「炙りえんがわずし」基本情報

この駅弁を販売するのは、『ウェルネス伯養軒』です(→公式ホームページ)。なんか洒落た社名ですが、創業自体はずいぶん昔の、れっきとした老舗だそうで。

「炙りえんがわずし」の値段は税込み1,600円と少しお高め(2023年現在)。はたして、値段に見合う味なのか?

ところで、エンガワと仙台、特に関係はないと思います。カレイやヒラメの水揚げ量なら、他の県で有名なところがあるし。まあそれを言ったら、牛タンも仙台とは直接関係ないですが。
(宮城県は牛タンの名産地ではない。そもそも牛タンの大部分は輸入)

エンガワと酢飯の一体感 塩・醤油・ライムの味変要素がよい

それでは弁当を開けましょう。

笹の葉に包まれた棒寿司が出現しました。エンガワ・ごはんの白色のところに葉っぱの緑が入ると、視覚的にずいぶん違ってきます。

駅弁なので当然冷めています。にもかかわらずエンガワが脂でテカってるのが、写真でも見て取れると思います。いやいや、こりゃ凄いな。人によっては、「そんな脂まみれの寿司は下品!」などと思うかもしれませんが、

棒寿司なので、上から見ると長方形です。これがかなりデカい。短辺の長さでも、成人男性たる私の人さし指くらいの長さがありました。6切れにカットされていますが、一切れが大きいので「頬張る」ことになるでしょう。

添付の調味料は、塩と醤油の2種類。さらに、寿司の上に載ったライムが特徴的。ライムが入っている駅弁って、他にあるのだろうか。それではいただきます。最初の一切れは塩をつけて。

マジかよ美味い
こんなんアリか!?

もしエンガワだけで食べたら、脂のせいで間違いなくクドい味だと思います。しかし、脂が酢飯でうまく中和されている。口の中でエンガワと酢飯が混ざり合い、美味なる一体感を醸し出すっ。

炙ってあるのがイイですね。活性化という言葉がピッタリ。香りが良くなるし、食べやすくもなる。もし炙ってなかったら、おそらく「大人しい味」に収まってしまい、6切れ食べ終える頃には飽きてしまうのではないでしょうか。

炙りだけではなく、味変要素も見事。最初は塩をつけて食べ、続いては醬油、さらに塩 + ライムを絞って……と変化をつけた食べ方ができるので単調に陥りません。そのおかげで、6切れをペロリと平らげてしまいました。

ごちそうさまでした。繊細なタイプの寿司ではないですが、味に勢いがあって、これはこれでアリだと思います。

一匹から少量しか採れないエンガワはそもそも希少部位

しかし、これだけ大きいエンガワだと、「採取元」の魚体が気になります。

再掲

実際に自分の手で、カレイまたはヒラメを捌き、「これがエンガワかぁ~」と眺めた経験のある人、いますか?

私は魚を捌けるので、見たことありますが、スーパーで販売されている煮付けや唐揚げ用くらいのサイズだと、エンガワは細いものが本当にちょびっとしか採れません。

妻の実家から、「知り合いから刺身で食べられるヒラメを貰ったけど捌けない」と救援要請されたことがあります。まな板からハミ出すサイズでしたが、捌いて「これがエンガワ」と教えたら、「これしかないの?」と驚かれました。そもそもが希少部位なのです。

(ちなみにそのヒラメのエンガワ、どんな味だったか忘れました 笑)

30~40㎝の魚体から徴収できるエンガワなんて、たかが知れています。だから、この「炙りえんがわずし」に使われているエンガワの主は、超巨大なカレイであることは間違いない。

オヒョウという魚のエンガワでしょうか。知ってます? 座布団や畳みたいにバカでかいカレイです。主にカナダやアメリカなどで捕獲 → 日本に輸入されているとか。国内では小樽の水族館で飼育されているので、一度観に行きたいと思っていますが、なにせ遠いもんで(^^;)

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