現役鉄道マンのブログ 鉄道雑学や就職情報

鉄道関係の記事が約460。鉄道好きや、鉄道業界に就職したい人は必見! ヒマ潰しにも最適

南海電鉄の駅そば店『南海そば』 昔を思い出す懐かしい味

駅の立ち食いそば・うどん(駅そば)というと、JR線のイメージが強いですが、私鉄にも駅そばは存在します。しかも外部のチェーン店を駅構内に誘致しているのではなく、鉄道会社自身が経営しているケースが。

その一つが『南海そば』です。

南海という名前の通り、経営している南海エフディサービス株式会社は南海電鉄のグループ会社。駅そば以外にも、居酒屋やサンマルクカフェ(FC加盟)を展開。南海グループの駅ナカ事業のうち、「店での飲食」を担っている会社ですな。

先日、その南海そば(天王寺店)に立ち寄ったので、食レポをするのが今回の記事です。

「美味い、安い、早い」の南海そば その実力は?

天王寺店は、改札外のコンコースにある立ち食い店です。……そもそも天王寺駅には、南海電鉄の路線は乗り入れてないんですけどね。

公式ホームページでは「美味い、安い、早い」を謳っている南海そば。

まずは①安いを検証。南海そばでは、かけそば250円也。同じく私鉄系駅そば『えきめんや』が350円、市中チェーン『ゆで太郎』が380円。もちろん、同じかけそばと言っても店ごとに中身は違うので、一概には比べられないですが、南海そばが安価なのは間違いない。

私のチョイスはたぬきそば320円。たぬきをプラスしても320円の安さ。食券を買い、カウンターで店員さんに渡します。

たぬきそば到着。超速い。正確に計測していませんが、食券を渡してから1分は経っていないと思ふ。たまたま混んでいないタイミングだったこともあるでしょうが、②早いも看板に偽りなし。

私のあとに、お客さんがドンドン入ってきました。提供が素早いこともあり、客の回転が速い。客単価ではなく徹底して客数重視というのが、素人目にもハッキリ見えます。人通りが極めて多い場所だからこそ可能な方法で、この戦略を中途半端な立地でやろうものなら、まったく損益分岐点に届かず酷い目に遭うのは間違いないでしょう。

【大阪雑学】たぬきときつねの違いに注意

話が逸れました。たぬきそばの写真です↓

おい、コレ間違ってるぞ! 油揚げが載っているのは「きつね」じゃろうが。店員のミスか?

そう思った人──

 素人乙
 m9(^Д^)

大阪ではこれを「たぬきそば」と呼びます。食券を買うときに間違えないよう注意しないと、揚げ玉入りが食べたかったのに、油揚げを食う羽目になります。ちなみに、うどんに油揚げが載ったのは、大阪でも「きつねうどん」です。

 わけがわからないよ

「たぬきそば」は存在するが「たぬきうどん」はなく、「きつねうどん」になっている

麺はチープな昔味・汁はいかにも関西風

蘊蓄は置いといて、いざ実食。いただきます。

麺は太め。茹で置きのためか、ふにゃっとした柔らか食感。そばの香りもほとんど感じず、表面がザラつかないタイプ。ひやむぎが頭に浮かびました。

こんなふうに書くと、凡庸・マズそう・③美味いは看板に偽りアリか、と思うかもしれませんが……

俺にはこれがうまいっ!!
チョーうまいっ!!
一体どういうことなのか自分でも分からない!?

昔の駅そばって、こんな感じだったよなぁ……と思い出させてくれる懐かしいチープな味です。これはこれで美味しい。今でこそ、立ち食いでも「こだわりの店」が増えてきたのでしょうけど、南海そばは、ある種のチープさが逆に売りになっているのかも、と思ってしまいました。

まあそのへんは麺に関しての話。いかにも関西風の汁には、チープさは感じられません。関東の濃い味とは、明らかに一線を画した汁。濃い味じゃないから、全部飲んじゃっても罪悪感ないわ~みたいな。「つける」ではなくて「飲ませる」を意識した汁なのだろうか。

若干、麺と汁のバランスが悪いような気もしましたが、この値段で提供してもらえるのですから、文句を言ってはバチが当たるというもの。ごちそうさまでした。

鉄道グルメの他の記事もぜひどうぞ!

京阪電鉄の駅そば店『麺座』 優しいながらも満足感が得られる汁


南海電鉄がコロナ禍でも営業黒字なのは「営業利益率」が高いから


→ 鉄道グルメやブログ運営ネタ 記事一覧のページへ


⇒ トップページへ