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運転士になるまで(14) 学科講習のクラスには「委員」がある

こんにちは、現役鉄道マンのKYSです。
運転士になるまでシリーズの続きです。

学科講習の話が続きますが、今回の記事では「クラスの委員」について書きたいと思います。

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まるで学校! 学科講習ではこんな委員がある


みなさんの学生時代にも、クラスにいろいろな委員がありましたよね。
委員長・体育委員・保健委員・飼育委員etc……

それと同じように、運転士の学科講習のクラスでも、委員というものがあります。
(もしかしたら、ウチの会社だけだったりして……)
全員が何かしらの委員を担当する「一人一委員」の制度です。

私が覚えている限りでは、↓のような委員がありました。

・クラス委員長
・寮委員
・体操委員
・学習委員
・レクリエーション委員

他にもたくさんあったはずですが、ちょっと思い出せない(笑)
それぞれ説明していきます。

クラス委員長


委員長の名の通り、クラスのリーダー役です。
クラスで何か話し合いをするときに、みんなの前に出てきて場を仕切るという役割が多いです。

ところが、この委員長を決めるのが一筋縄ではいきません。

学校の場合だと、クラスの委員長を決めるのに、あまり難儀することはありません。
なぜなら、前年度のクラスで“リーダー格”だった人間は、クラスが違っていても、みんなだいたい知っています。
そのため、新年度のクラス替えの直後でも、「アイツが適任だろ」という共通認識がクラス全員にあるわけです。
誰が委員長候補なのか、まったくわからないということは普通ないでしょう。

しかし、運転士の学科講習だと「誰が委員長候補なのか?」がわかりません。
別の言い方をすると、「仮に投票で決めるとしたら、誰に入れるべきか?」の見当がつかないのです。

理由は簡単。
運転士の学科講習では、いろいろなところ(区所)から人が集まってきています。
自分の所属区所で一緒だった人を除けば、基本的に面識がない人ばかりです。
面識や情報がない人ばかりの集まりで、誰をクラスのリーダーに選ぶか?
なかなか決着しないのは、容易に想像できると思います。

というわけで、「誰がやる?」「誰がやる?」「いやー、俺はやりたくないなあ」というように、お互いが様子見に終始します。
最終的に「じゃあ、自分がやります」と手を挙げてくれる人がいなかったら、どうなるんだろう。

寮委員


寮委員については、こちらの記事でも説明しましたが、もう一度書きます。

学科講習の3ヶ月間、研修生たちは寮に寝泊まりしますが、寮の消灯時刻は22時です。
22時の時点で、全員が寮の自室に戻っているかどうか、それを確認するのが寮委員の仕事です。

具体的には、寮委員は各部屋を訪れて、ちゃんと人がいるかどうかをチェック。
問題なければ、寮の管理人である寮監さんに伝えます。

ここで気になるのが、「コッソリ外出しているのを見逃してもらえないか?」という点ですが、見逃してはもらえません。
いや、見逃す気になれば可能ですが、見逃したせいで何か問題が起きてしまったら、「お前は何を確認したんだ」と寮委員も責任を問われます。
見逃してくれることは、ないはずです。

はずです、と書いたのは、「22時になったのにアイツが部屋に戻ってないぞー」という事件は、少なくとも私のクラスでは一度もなかったからです。

体操委員


続いて体操委員。
こちらの記事
で書きましたが、教習所の朝は、みんなで集まっての体操から始まります。
その際、クラス全員が揃っているかを確認したり、みんなの前に出て体操をしたりするのが体操委員の役割です。

みなさんが小学生の頃、夏休みの朝には近所の子どもたちで集まってのラジオ体操がありませんでしたか?
その際、上級生が前に出て「お手本役」になったと思います。
あれと同じです。

学習委員(各科目ごと)


学科講習では、いろいろな科目を勉強します。
法規・運転理論・車両・電気・線路etc……
(各科目についての説明は、こちらの記事を見てください)

それぞれの科目に学習委員が二人つきます。
どのような仕事をするかですが、たとえば、講義前に担当講師へ“御用聞き”をしたり、自主勉強するための問題プリントを作成したりします。

……というのが“表”の仕事。
学習委員には“裏”の仕事があり、それは「学科試験で何が出題されるか、講師から聞き出すこと」。

運転士は国家資格ですから、その学科試験で「テストではここが出る」と講師が研修生に教えてしまうのはアウトです。
そのため、講師陣は口が堅く、「テストではどこが出ますか?」なんて聞いても教えてくれません。
そこをなんとかして聞き出すのが学習委員の腕の見せ所(?)であり、講師との間では虚々実々(?)のやり取りが繰り広げられます。

「このへんが重要だと思うんですけど、試験に出ますかね?」
「それは知らないなぁ~。でも、お前がそう思うんなら、そういうこともあるかもね~」(・∀・)ニヤニヤ
「おお~、なんかいいことがありそうッスねぇ~」

こんな感じで、グレーゾーンの攻防戦が繰り広げられます。
いや、こんなことしなくても、ちゃんと勉強しておけばいいだけの話ですが。

レクリエーション委員


レクリエーション委員の役割は、クラスで行われる各種の催しを仕切ることです。

たとえば、一日の講義が終わった後の自由時間に、体育館で身体を動かして遊ぶことがあります。
このとき、体育館を利用するための手配をするのがレクリエーション委員。
その他にも、クラス全員で飲みに行くとなったら、幹事役として居酒屋の手配などを行うのもレクリエーション委員。

おいおい、自由時間とか飲み会とか、学科講習の「外」のことを担当しているじゃないか。
それってクラス委員と呼んでいいのか?
そう思うかもしれませんね(笑)

強引に解釈するなら、こういう催しでみんなの士気を保ち、学科講習を円滑に進めるために必要だ、ということになるでしょうか。

日直のお仕事


委員とは少し違いますが、「日直」にも触れておきましょう。
日直の担当者は日替わりで、クラス全員での持ち回りです。
どういう仕事があるのかというと……

講義開始前と終了後の挨拶。
「起立! 礼! お願いします」「ありがとうございました」を仕切る、アレです。

講義後の黒板消し。

教室のカギの管理。
移動教室や昼休みには教室を施錠するのですが、その際にカギを管理します。
(教室の施錠についてはこちらの記事を参照)

日誌の管理。
研修生たちには日誌が渡され、毎日、それに本日の振返りを記入します。
一種の業務日報ですね。
日誌を集めてクラスの担任講師に提出するのも、日直の役目です。

日直の仕事は、こんなところでしょうか。

私が担当していたのは……


私が覚えている範囲で、委員および日直の仕事を紹介しましたが、いかがでしょうか。
「まるで学校みたい」と思うでしょうが、まさにその通りです。

ところで、かくいう私は何の委員を担当したのかというと……


飼育委員


実は教習所の教室には水槽が置かれており、金魚が泳いでいます。
その金魚にエサをやったり、ときには水槽の水を取り替えたり……


すみません、嘘です
金魚なんかいません


P.S 私は学習委員でした。